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材料で異なる瓦屋根のメンテナンスと塗装時の注意点をチェック


瓦屋根のメンテナンスと塗装時の注意点をチェック
 スレート屋根材が多く使用される事が多い中、今尚高い人気を誇るのが瓦屋根です。屋根・住宅全体の軽量化が進んでいる現代でも、どっしりと構えた佇まいで日本住宅らしい雰囲気を演出させる瓦を使用している、使用したいという方は多いのではないでしょうか?メンテナンスフリー・高耐久というイメージが強い瓦ですが、もちろん雨漏りを起こさないようにするには定期的なメンテナンスが欠かせません。瓦屋根を長く使用しており良い印象を持っている方ほど補修を怠ったことで雨漏りを起こしてしまった…というトラブルは尽きません。
 そこでこのページでは瓦屋根にどのような種類があるのか、またその瓦屋根に合わせたメンテナンス方法をご紹介したいと思います。近年建てられたお住まい、今から新築をご検討される方が使用されるのは粘土瓦が多いと思いますが、リフォームをご検討中の方はご自身のお住まいにどの瓦は使用されているのかをしっかり判断した上で、外壁塗装や補修と同時に行っていきましょう。

3種類の瓦をご紹介します

 皆さんは瓦と耳にした時にどのような屋根材が頭によぎりますか?多くの方は昔ながらの灰色で波形の瓦ではないでしょうか?カラーバリエーションが豊富で洋風住宅に合わせやすい凸凹の大きな瓦という方もいらっしゃいますよね?しかし実は薄い板状のスレート(カラーベスト・コロニアル)にも、トタンや瓦棒と呼ばれる金属系屋根材にも瓦という名前が付き、瓦屋根は意外と多いのではないかという印象を受けます。
通常の瓦は断熱性・遮音性に優れた人気の高い屋根材
 瓦の形状を模した金属系屋根材も存在しますが、通常の瓦は厚みがありますので断熱性・遮音性に優れ、今尚お住まいに重厚感を持たせたい、高耐久屋根材を使用したい、快適な室内を目指した方に人気の高い屋根材です。
 そして今回ご紹介したいのは材料もメンテナンス方法も異なる3種類の瓦屋根材です。金属瓦のメンテナンスにつきましては鉄部塗装時の注意点も把握した上で検討していきましょう。

1.粘土瓦

 最も有名な日本瓦や経年により色褪せていくいぶし瓦、鮮やかな緑青(ろくしょう)やオレンジ色等の釉薬瓦、更に洋風なデザインのスペイン(スパニッシュ)瓦も粘土瓦に分類されますが、粘土を形成し高温で焼き上げた瓦です。
粘土瓦_いぶし瓦
 いぶし瓦は焼き上げる最後の工程で燻(いぶ)すことで炭化させ灰色に仕上げており、表面だけでなく内部まで灰色に仕上がっています。
粘土瓦_釉薬瓦
 対して釉薬瓦は釉薬(ゆうやく・うわぐすり)で化学反応を起こさせることで色を付着させている為、施工後に隠れる部分だけ粘土色の仕上がりです。
粘土瓦_スペイン瓦
 スパニッシュ瓦は粘土本来の色を出しており、全く同じ色の瓦は無いといわれる程独特な仕上がりです。施工直後は鮮やかな色を発色していますが、経年によりいぶし瓦同様に少しずつ色が落ち着いていきます。

 粘土瓦の最大の特徴は、高温で焼き上げることで陶器のような表面仕上げになり雨水を吸収することがありません。つまり塗膜保護が必要ありませんのでメンテナンスフリーと言われる瓦です。


2. セメント瓦

セメント瓦
 粘土瓦よりも安価なため一時期流行した瓦ですが、名前の通りセメントと砂を混ぜて作ったモルタルを瓦の形状にかたどり仕上げた屋根材です。
 セメント瓦が厚形スレートとも呼ばれるように、スレート瓦もセメントを主原料としている屋根材です。
 粘土瓦とは異なり顔料を練り込むか、固まった後で塗装仕上げを行っているため、月日が経つごとに塗膜が劣化してしまい吸水で瓦自体の耐久性が低下してしまいます。その為、多くのお住まいで使用されているスレート屋根材同様、定期的な塗装メンテナンスを繰り返し瓦の素地を塗膜保護しなければなりません。
経年で塗膜が劣化し吸水で耐久性が低下した瓦

チョーキング現象が見られる窯業系サイディング
 また耐久性を向上させる為に、中皮腫や肺がんの原因にもなる石綿(アスベスト)を混入させていることから問題になり現在はほとんど製造されておりません。セメント瓦が割れてしまうと代替瓦が少なく現在は葺き替え工事を行うケースが非常に多いです。ちなみに多くのお住まいで使用されている窯業系サイディングもセメント系の建材ですので、塗膜の劣化によって吸水し傷んでしまいます。必ずチョーキング現象が見られる場合は、外壁塗装による塗膜保護を行いましょう。

3.乾式コンクリート瓦

乾式コンクリート瓦
 主原料はセメントと骨材を水で混ぜて形成する為、上記でご紹介したセメント瓦と同じように塗装メンテナンスは欠かせません。しかし何故セメント瓦と分類したかといいますと乾式コンクリート瓦は表面の劣化を防ぐ為に、コンクリートと同質の無機質着色剤を2~3㎜程度の厚みで塗装し、更にその上からクリアー塗装で表面保護をした【スラリー層】が存在します。スラリー層は乾式コンクリート瓦の吸水を防ぐ為、セメント瓦よりも耐久性に優れているといわれています。
乾式コンクリート瓦の構造

乾式コンクリート瓦は葺き替え工事のメンテナンスがほとんど
 またセメント瓦と明らかに異なるのは石綿(アスベスト)を一切使用しておらず、粘土瓦のように焼き上げ工程がありませんので、健康・環境に優しい屋根材です。
 メーカーによってモニエル瓦・スカンジア瓦・パラマウント瓦等呼び方は様々ですが、現在製造は一切されておらず問い合わせ先もありませんので、雨漏りを起こしてしまった場合はセメント瓦同様、葺き替え工事でメンテナンスをされるケースがほとんどです。

瓦屋根に欠かせないメンテナンス方法をご紹介
 瓦は耐久性に優れており、スレート屋根材の耐用年数が25~30年に対し粘土瓦は50年超、セメント・乾式コンクリート瓦も30~40年以上使用できるといわれています。
各屋根材の耐用年数
 しかしだからといって、数十年なにも手を加えずに雨漏りを起こさない状態を維持できるわけではありません。そこで瓦に適したメンテナンス方法をご紹介します。

1. 瓦の差し替え

瞬間的な衝撃を受けて割れた瓦
 瓦は非常に厚く雨水や強風からお住まいを守りますが、瞬間的な衝撃を受けると割れてしまいます。瓦が割れても雨漏りを起こすわけではありませんが、雨漏りを防いでいる防水紙(ルーフィングシート)を傷めないようにするためには、屋根材で保護する必要があります。
防水紙が剥き出しの屋根
屋根材で防水紙を保護した屋根
 瓦の差し替えはそれほど難しくはありませんが差し替えた瓦の色が違う、セメント瓦・乾式コンクリート瓦の場合は同形状の瓦を見つけられるかが大きな課題になります。

2. 漆喰詰め直し

経年で剥がれた漆喰
 瓦はスレートや金属屋根材とは異なり棟に土や漆喰を積み形成しています。漆喰は瓦の固定や接着を目的に棟瓦と平瓦の間に塗られているのですが、ひび割れ徐々に剥がれてしまいます。漆喰が剥がれれば棟に雨水が入り込み内部の土が流れ出てしまうだけでなく、雨漏りも起こす危険がある為10年程度で補修を繰り返す必要があります。
剥がれた漆喰は雨漏りを起こす危険がある
漆喰は10年程度で補修を繰り返す必要性がある
漆喰のメンテナンスサイクル目安
 既存漆喰の上に新たに漆喰を塗る「詰め増し」補修もございますが、既に劣化した漆喰ごと剥がれ落ちる可能性がありますので、一度撤去し一から塗り直す「詰め直し」がお奨めです。

3. 棟瓦の取り直し

湾曲し崩壊した棟
 屋根の頂部に積み上げられている棟は本来真っ直ぐでなければなりませんが、地震や漆喰の劣化によって湾曲し崩壊してしまう事があります。棟が崩れれば平瓦も固定されなくなってしまい瓦の捲れや落下、更に雨漏りを起こしてしまう恐れがあります。
一度崩し積み直す必要がある曲がった棟
耐震耐風性能の高いガイドライン工法での補修
 棟が曲がってしまっている場合、漆喰補修では改善出来ず一度棟を崩し積み直す必要がありますので、この機会に耐震耐風性能の高いガイドライン工法で補修を行うと今後も安心ですね。

4.瓦屋根の葺き直し

穴の開いた下葺き材
 屋根からの雨漏りを防いでいるのは瓦等の屋根材ではなく防水紙と呼ばれる下葺き材で、多く使用されている防水紙の耐用年数は20年前後です。
 高寿命の瓦を使用していても防水紙が傷んでしまえば雨漏りを起こしてしまう為、定期的に瓦・防水紙の葺き直しを行う必要があります。
雨漏りを防ぐ防水紙
定期的な瓦・防水紙の葺き直し
防水紙の耐用年数
 葺き直し工事は耐久性が高くメンテナンスフリーの瓦だからこそ行えるメンテナンスで、既存瓦を使用する為葺き替え工事よりも安価に補修することが可能です。瓦同士を接着させる『ラバーロック工法』を施工している場合は、瓦1枚1枚のコーキング材を剥がさなければならず手間も工期も掛かる為、葺き替え工事を検討された方が良いかもしれませんね。

5.屋根塗装

 粘土瓦が色褪せてしまった、セメント瓦・乾式コンクリート瓦に苔が付着してしまっている等、屋根塗装をご検討されている方もいらっしゃると思います。

 粘土瓦は塗装を行う必要がありませんが、色褪せ改善用に塗料も存在しています。しかし塗料の密着性が悪いと塗膜剥離を起こしかえって見栄えが悪くなってしまいますので、経年による変化を楽しみましょう。
粘土瓦の経年による色の変化
セメント瓦・乾式コンクリート瓦は瓦自体が吸水し劣化するため塗装が必要不可欠
 セメント瓦・乾式コンクリート瓦は瓦自体が吸水し劣化してしまいますので、10~15年程度で塗装が必要不可欠です。塗装方法には注意点がございますので瓦の種類・特徴を見極め塗装が行える業者を選定しましょう。
セメント瓦・乾式コンクリート瓦の塗装方法に注意点
瓦の種類・特徴を見極め塗装が行える業者を選定
セメント瓦・乾式コンクリート瓦のメンテナンスサイクル目安

6. 屋根葺き替え

雨漏り、屋根の軽量化、下地の劣化が著しい等で屋根材を変更する際は葺き替え工事
 雨漏りを起こしてしまった、屋根全体の軽量化を図りたい、建物全体が老朽化しており下地の劣化が著しい等、葺き直し工事で対応できない場合・屋根材の変更をする際に葺き替え工事を行います。葺き替え工事のメリットは屋根下地(野地板・防水紙・桟木)をまとめて補修することが出来ますので、工事後20年程度は問題なく生活できるでしょう。
屋根下地(野地板・防水紙・桟木)をまとめて補修
屋根瓦施工の様子
 葺き替えで屋根材を変更してしまうとせっかくの重厚感、雰囲気が損なわれてしまうとお考えの方には軽量・高耐久なルーガ雅・鉄平やローマン・クラシックタイル等のハイブリッド瓦がお奨めです。ルーガはセメント瓦ですが色褪せしにくく劣化を防ぐグラッサコートを採用しているため、頻繁な塗装を必要としていません。一時的に施工費用はかかりますが長期的にみると決して高くはない瓦屋根材です(ちなみに今回ご紹介した4種類の屋根材はカバー工法も可能です)。
ルーガ雅
ローマン
ルーガ鉄平
クラシックタイル
 葺き直し工事・葺き替え工事は瓦の保管・撤去を行う際のスペース確保として足場が必要になりますので、この機会に外壁の塗装メンテナンスを検討しましょう。

瓦を塗装する際の注意点
 定期的なメンテナンスとして屋根塗装を挙げましたが、塗膜で保護されているセメント瓦・乾式コンクリート瓦には欠かせません。しかしこの2種類の瓦には明らかに異なる点がありますので、必ずどちらの瓦を使用しているのかを見極め、適切な塗装を行っていきましょう。瓦の判断方法と塗装の注意点をご紹介します。
2種類の瓦の異なる屋根塗装の注意点

セメント瓦を塗装する場合

セメント瓦塗装の注意点
塗膜の劣化で雨水を吸水して瓦のカルシウム成分が流出、表面がざらざらとし割れやすくなるセメント瓦
 セメント瓦は塗膜が劣化するにつれ吸水し、成分のカルシウムが流れ出てしまうことで表面がざらざらとし割れやすくなってしまいます。

 瓦自体が劣化してしまうと塗装を行っても回復することはありませんので、如何に早くメンテナンスを行うかによってセメント瓦の寿命も大きく変わります。
 セメント瓦の塗装は通常の塗装工程と同じですが、ざらつきが見られる瓦は下塗りにシーラーではなくフィラーで凸凹を埋めていきます。1回で瓦表面の凸凹が埋まらない場合は2回、3回と塗り重ねて綺麗に仕上げていきます。
ざらつきが見られるセメント瓦の塗装
1回でセメント瓦表面の凸凹が埋まらない場合の塗装

乾式コンクリート瓦を塗装する場合

乾式コンクリート瓦の塗装
スラリー層の撤去が難しい為、以前「塗装できない」とも言われたモニエル瓦等
 上述しましたが乾式コンクリート瓦の表面には【スラリー層】があります。スラリー層は瓦の劣化を防ぐ重要な役割を担っていますが塗装の際には非常に厄介なのです。というのも、塗装を行う前から既に塗膜保護されている状態ですので、スラリー層を綺麗に取り除いてから塗装を行わないと塗膜が剥がれる可能性が非常に高くなります。このスラリー層の撤去が非常に難しい為、以前モニエル瓦等は「塗装できない」とも言われていました。
 現在はスラリー洋瓦用シーラー(水谷ペイント)やハイルーフマイルドシリコン/フッソ(大同塗料)等、スラリー層に対して強く密着する塗料もございますので、しっかり塗料の選定を行えば問題はありません。

 塗装方法はセメント瓦と同じですが、高圧洗浄でスラリー層をしっかり取り除かなければならず他の屋根材よりも施工日数が掛かる可能性があります。
スラリー層をしっかりと取り除く塗装方法
スラリー層の状態に合わせた塗料の選定

セメント瓦と乾式コンクリート瓦の見分け方

 上記2種類の瓦は似たような形状をしており見極めが難しいと言われていますが、ポイントを掴めば決して難しくはありません。
セメント瓦の見分け方
 まずセメント瓦は表面に布目模様があり、瓦表面の塗膜はカッターで傷が付きます。また木口と呼ばれる瓦の端は綺麗でツルツルとした仕上がりになっています。
乾式コンクリート瓦の見分け方
 乾式コンクリート瓦は触ると極端に粉が付着し、裏面に会社名が刻印されています。高圧洗浄後にまだ粉が付く場合は洗浄不足ですので再度洗浄が必要ですが、洗浄で流れる水は非常に汚い為、近隣への飛散しないよう万全な対策を行いましょう。木口は凸凹としているためセメント瓦との判別は簡単です。

瓦屋根の補修と外壁塗装は同時に行いましょう

 長く使用し続けることの出来る瓦屋根にもメンテナンスが必要だという事はご理解いただけたかと思います。恐らく1枚の瓦差し替えや部分的な漆喰補修であれば足場仮設も必要ないでしょう。
足場仮設は一回当たり15~20万円
 しかし10年ごとに全体を見直し最適な補修を行うには足場仮設が必要になるケースが多くなります。メンテナンス時期を見てみると外壁と大きく変わらないという事が分かりますよね?

 足場仮設は一回当たり15~20万円と決して負担が軽い訳ではありません。その為、瓦屋根に合わせ外壁塗装やサイディングの張り替え等も同時に検討しメンテナンス回数・ランニングコストの削減を図りましょう。
瓦屋根の補修と外壁塗装を別々に行った場合費用は工事の度に発生
瓦屋根の補修と外壁塗装をまとめた場合足場の費用は1回
 街の外壁塗装やさんでは外壁の点検・塗装はもちろんのこと、お住まい全体の状態をチェックしその建材に合わせて最適なメンテナンスをご提案させていただきます。

 瓦屋根から雨漏りを起こすことで外壁材内部に雨水が廻り込み、外壁の塗膜に剥がれや膨れを起こすことも考えられますので、屋根と外壁は極力まとめて補修を行いせっかく行った外壁塗装にまで悪影響が出ないようしっかり対応していきましょう。街の外壁塗装やさんのお住まい全体点検・お見積りは無料にて承っておりますのでご安心ください。
お住まい全体点検・お見積りは無料にて承っている街の外壁塗装やさん

瓦屋根のメンテナンスと塗装時の注意点のまとめ
  • 瓦屋根は材料によって特徴も異なり今後行っていくべき補修方法も変わりますが 適切なメンテナンスを行う事で30年以上使用し続けることが可能です
  • 瓦の高い耐久性を維持するためには瓦・漆喰・防水紙を その経年劣化を確認しながら定期的に補修する必要があります
  • セメント瓦・乾式コンクリート瓦は吸水によって劣化してしまう為 瓦屋根のメンテナンスに加え屋根塗装を行わなければなりません
  • セメント瓦は経年劣化によって表面が凸凹になる為 フィラーで平滑に仕上げてから塗装を行います
  • 乾式コンクリート瓦の「スラリー層」は確実に取り除き 下地に合った塗料を選定出来なければ塗膜の剥離を起こしてしまいます
  • 瓦屋根は高耐久ですが定期的なメンテナンスが必要で 足場仮設が必要になるケースもあります この機会に外壁塗装等のメンテナンスも検討し長期的な支出を抑え 負担を軽減させましょう
  • 瓦屋根の経年劣化が外壁に悪影響を及ぼす可能性もあります 屋根と外壁を同時にチェックし最適な補修工事が行える業者に 工事を依頼しましょう
岡崎市、豊田市、刈谷市、安城市やその周辺のエリア、その他地域で外壁・屋根の塗り替え、リフォーム前の無料点検をお考えの方へ

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