シート防水(塩ビシート)について②
シート防水のつづきで、塩ビのシート防水工事について書きたいと思います。
塩ビシート防水工事とは、塩化ビニール樹脂で作られた防水シートを接着剤などで下地に貼り付ける工法です。
特徴としては、シートを接着剤で貼るだけなので、複雑な形状や狭い場所でシート同士の継ぎ目がたくさん発生した場合でも施工性に優れており、シート同士を熱風で溶かして一体化できます。塩ビシート防水は、耐候性の良い塩化ビニール樹脂をベースに、耐久性を付与した防水シートを使用した工法です。紫外線・熱・オゾンに対して優れた耐久性を持ちます。高い伸縮率と耐摩耗性を持ち、保護層なしで軽歩行が可能です。また鳥害も受けにくく、鳥のついばみによる穴開けも発生しにくいです。シートは柔らかく曲げやすいので、施工しやすく、下地の撤去が必要ないので改修工事に最適です。短工期・低コストで済みます。
施工上の注意点は、塩ビシート防水は、シートを使用するので、しっかり接着するためには下地が平らである必要があります。シート同士の接合をしっかりする必要がありますが、接着剤でうまくいかない場合は、熱風で溶かして接着する必要があります。またシートを急に曲げたりすると、切れやすくなります。また、塩化ビニールは元々硬い素材で、柔らかくするため「可塑剤」が添加されていますが、それが気化してしまうと硬くなり、割れやすくなります。耐久年数は10~15年です。
メンテナンスとしては、耐久年数を目安に割れていないかの点検することをお勧めします。