FRP防水について
FRPは繊維強化プラスチック(Fiberglass Reinforced Plastics)の略称で、ガラス繊維などの強化材(補強材)で補強されたプラスチックです。船舶、水槽、バスタブ、波板、自動車、屋根材等として広く使用されています。
FRPは、防水層は軽量かつ強靭、耐熱性・耐食性・耐候性などに優れているという特長があります。
FRPに使用される主な材料には、ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を補強材としたガラスマット、トップコート(保護仕上材)などがあります。トップコートはFRP防水層を紫外線などから守るためのものです。密着度が高く、建物の振動にも強いFRPですが、木造の広いベランダ・鉄の下地には不向きで伸縮性には優れていません。
木の収縮により、変形量が大きくなってしまう木造の広いベランダでは付いていけず、ひびなどが生じる危険性があります。また、下地が鉄の場合、FRPの施工はお勧めできません。
メンテナンスについて、FRPは適切な施工を行っても硬いために下地の動き・伸縮について行けず、経年劣化や紫外線で表面のトップコートがパリパリになってきます。トップコートのひび割れや剥がれによって、すぐに雨漏りするということはありませんが、トップコートがないと熱や紫外線・空気中の窒素酸化物・加水分解などにより、FRP防水層が徐々に劣化します。この防水層まで劣化が進むと雨漏りの危険性が高くなります。定期的に点検しながら10年~15年を目安にメンテナンスをするようにしましょう。