シート防水(ゴムシート)について①
バルコニーなどの防水方法の1つとしてシート防水について書きたいと思います。
シートの種類としてゴムと、塩ビの2つに分かれ、それぞれに特徴があります。
まずゴムシート防水は、シート状の合成ゴム系の防水シートを、接着剤などで下地に貼り付ける防水工法です。
ゴムのため伸縮性が高く、耐候性にも優れますが、シート同士の接着は接着剤と粘着テープによるので、一体化しないという特徴があります。またシートの厚みが薄いのでやや損傷しやすいのも特徴です。
しかしコスト面で比較的安価であり、手軽にでき短工期で済む工法なので、目立ちにくいところの工事や応急処置としては、最適な防水工事と言えます。また軽量であるのも大きな特徴で、上に保護層を塗れば軽歩行も可能です。
ゴムシート防水の長所は、材質が合成ゴムなので、伸縮性が高く伸びがあり、下地の亀裂にも柔軟に追随することです。
温度による物性変化が少ないので、施工地域による制約も少なく、耐用年数も長いです。
ゴムシートを接着剤と粘着テープによって貼り付ける工法なので、短工期・低コストです。目立ちにくいところの防水工事や応急処置にも最適です。
また軽量なので、木造建築にも向いています。上から保護層として塗装材を厚塗りすれば、軽歩行も可能です。
ゴムシート防水は、しっかり接着するために、下地が平らである必要があります。そのため複雑な形状には採用にしにくい工法です。
シート同士を貼り合わせるので、接着剤の性能がそのまま防水の性能となる傾向があり、接着剤の耐用年数が問題になります。紫外線でシートが次第に劣化していき、またシート自体が薄いため、鳥害や衝撃に弱いという特長もあります。
また、接着剤や素材自体に化学物質を使用するので、シックハウスに注意する必要があります。
次回はシート防水の塩ビシートについて書きたいと思います。